springが春とバネと温泉で同じ理由|訳を3つ覚えなくてよかった話

springのコアイメージ|春・バネ・泉が同じ「勢いよく飛び出す」 英単語のコアイメージ

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単語帳のspringの欄には、春・バネ・泉・跳ぶ、と4つ並んでいます。春とバネに何の関係があるのか、私は長いあいだ分からないまま4つとも暗記していました。

結論を先に書きます。springの意味は1個です。「勢いよく飛び出す」。日本語の擬態語なら「ポンッ」です。4つの訳は、何が飛び出すかが違うだけでした。

4つの訳を1個に戻すとこうなる

飛び出すもの できる訳
草や生命が、地面から
水が、地面から 泉・湧き水・温泉
金属が、押された形から バネ・ぜんまい
人や動物が、地面から 跳ぶ・跳ね起きる
考えが、頭の中から ふと浮かぶ

覚える項目は4つから1つになりました。しかも、表にない使われ方が出てきても「何かが勢いよく出てきているんだな」で読める状態になります。

もとは季節の名前ではなかった

springは古英語のspringan(跳ねる、噴き出す)が出発点です。動きの名前が先にあって、季節の名前はあとから付きました。

冬のあいだ何もなかった地面から、草が一斉に出てくる。あの時期を「飛び出すころ」と呼んだのがそのまま季節名になりました。英語で春を指す言葉としてspringが定着したのは16世紀ごろで、それ以前はLentなどが使われていました。

順番が分かると、「なぜ春がspringなのか」を暗記する必要がなくなります。春がspringなのではなく、飛び出す季節をspringと呼んだだけです。

温泉がhot springなのはそのまま

hot springは「熱い、地面から噴き出しているもの」です。日本語の温泉を英訳したのではなく、英語のほうも同じ見方をしていた、というだけの話です。

飲食店で見るspring water(湧き水・ミネラルウォーター)も同じで、地面から出てきた水、を指しています。

実際の文で見る

  • The spring in this pen is broken./このペンのバネが壊れている
  • He sprang to his feet./彼はぱっと立ち上がった(過去形は sprang、過去分詞は sprung)
  • Her name springs to mind./彼女の名前がぱっと浮かぶ
  • Don’t spring that on me./そんなの急に出さないでよ
  • The town sprang up in ten years./その町は10年で一気にできた

下の3つは単語帳の4つの訳のどれにも当てはまりません。それでも飛び出すが分かっていれば止まらずに読めます。これが、訳を並べて覚えるのとの違いです。

間違えやすいところ

spring は「柔らかい」ではない

バネの訳から、springy=柔らかい、と覚えると外します。springyは押しても戻るという意味で、柔らかさではなく戻る力を指しています。a springy step は弾むような足取りです。

過去形が不規則

spring – sprang – sprung。sprungを過去形に使う例もありますが、書くときは sprang を選んでおけば問題になりません。

springが入っている単語は、まとめて読める

1個の動きが分かると、派生語を別々に覚える必要がなくなります。springを含む単語は、どれも「飛び出す」が入っています。

  • offspring/子・子孫。off(離れて)+ spring(飛び出す)= そこから出てきたもの
  • springboard/踏み切り板、きっかけ。飛び出すための板
  • spring cleaning/大掃除。春にやるからこの名前
  • mainspring/主ぜんまい、原動力。時計を動かしている中心のバネ
  • spring chicken/若者。I’m no spring chicken.(もう若くない)の形で使う

offspringは、単語だけ見ると子孫と結びつきません。off(離れて)+ spring(飛び出す)と分けた瞬間に、覚える必要がなくなります。5単語をばらばらに暗記するか、springの1個で読むか、の差です。

spring の意味は、辞書を並べれば自分で1個に戻せます。戻せないのは音のほうです。

spring は s・p・r が母音なしで3つ続きます。日本語だと「スプリング」と間に母音が入り、音の数が増えます。跳ね出る勢いは、この子音のつながりのほうに入っています。

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よくある質問

季節のspringに the は付きますか

どちらもあります。in spring も in the spring も正しく、意味も変わりません。アメリカ英語では the が付く形をよく見ます。迷ったら in spring で問題ありません。

「跳ぶ」の意味で日常的に使いますか

単に跳ぶなら jump のほうが普通です。springを動詞で使うのは、ぱっと・不意にという勢いを出したいときで、spring to mind(ぱっと浮かぶ)、spring up(一気にできる)、spring a surprise(不意打ちする)の形が中心です。

バネの意味のspringは数えられますか

数えられます。two springs と言えます。泉も可算です。季節の春だけが、数えずに使う場面が多い単語です。

同じやり方で見た他の単語

  • put on|着る・太る・音楽をかける → 表面にのせる
  • まとめ

    • springの意味は1個。勢いよく飛び出す
    • 春・泉・バネ・跳ぶは、飛び出すものが違うだけ
    • 季節の名前は後付け。だから暗記しなくていい

    この考え方を他の単語にも使う手順は、英単語のコアイメージとは|意味を4つ覚えるのをやめて、1個の動きに戻す手順にまとめています。調べる単語の選び方から書いています。

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