留学の海外保険、1年で22万円差|クレカ付帯で足りるか

朝の光が差すローテーブルに、パスポートと書類の束、電卓、開いたノートが並んでいる俯瞰のイラスト 留学エージェント・費用

※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれます(PR)。保険料・補償内容は改定されるため、申し込む前に各公式サイトの最新表示を確認してください。

留学エージェントを比べるとき、多くの人が「手数料無料かどうか」を見る。ただ、手数料で浮くのは0〜30万円で、しかも学校によって変わる。

一方、海外旅行保険を1年でかけると、保険会社によって22万6,580円ちがう。こちらは学校に関係なく、自分が選んだ時点で確定する。

この記事では、1年の保険料の実額と、クレジットカード付帯で足りるかどうかを、実際にかかった治療費と突き合わせて置く。

この記事の書き方について:公式情報と書いた箇所は、出典と確認日を付けている。それ以外は確認項目(自分で確かめること)と提案(この記事の考え)で、断定ではない。

1年でかけると、会社によって2.36倍ちがう

公式情報:留学保険(1年・12ヶ月)の保険料と、治療・救援費用の補償上限。金額はいずれも各社の最低プランの表示。

保険会社 1年の保険料 治療・救援費用の上限
ジェイアイ傷害火災 166,370円〜 3,000万円〜無制限
東京海上日動 187,870円〜 3,000万円〜無制限
AIG損保 246,560円〜 2,000万円〜無制限
損保ジャパン 392,950円〜 3,000万円〜無制限
出典:海外留学・旅行保険比較タイムズ「海外留学保険の保険料相場」(2026年9月2日確認)。三井住友海上・エイチエス損保・ソニー損保・日新火災は同ページに1年の保険料の記載がなかったため除いている。

最安と最高の差は226,580円。2.36倍になる。

確認項目:ただしこの4社は補償の中身が同じではない。AIG損保だけ治療・救援費用の下限が2,000万円で、他の3社は3,000万円から。安い順に並べて上から選ぶ買い方をすると、この差が消える。

提案:比べるときは「保険料」ではなく「治療・救援費用の上限を同じ額にそろえたときの保険料」で並べる。各社とも無制限のプランを持っているので、無制限どうしで見積もりを取ると、同じ土俵になる。

クレジットカード付帯で足りるか

公式情報:クレジットカードに付いている海外旅行保険は、原則90日程度の短期旅行向けとして設計されているのが一般的で、治療費用の上限は100万〜200万円程度のものが多い。

ここが、留学で問題になる2点になる。

  • 期間:3ヶ月を超えた日から、補償が切れる。語学留学は12週間〜24週間が多いので、後半が無保険になる
  • 金額:上限200万円で足りるかどうかは、実際にかかった治療費と並べれば判断できる

実際にかかった治療費

公式情報:損保ジャパンが公表しているアメリカでの医療費の目安と、実際の支払い事例。

内容 金額 クレカ上限200万円で
ニューヨーク・一般の初診料 22,050〜44,100円 足りる
ニューヨーク・専門医の初診料 29,400〜73,500円 足りる
救急搬送(救命士が乗車) 173,000〜187,000円+1,200円/km 足りる
ニューヨーク・入院室料 294,000〜441,000円/日 5〜6日で上限
虫垂炎で1日入院・手術 約145万円以上 ぎりぎり
右手骨折・5日入院 2,291,236円 29万円不足
盲腸破裂・緊急手術・3日入院 241万円 41万円不足
ハワイ・急性心筋梗塞・13日入院 1,942万円 1,742万円不足
カリフォルニア・頭部外傷・23日入院 2,178万円以上 1,978万円不足
出典:損保ジャパン「アメリカ合衆国の医療費」(2026年9月2日確認)。右の列はクレジットカード付帯の治療費用の上限を200万円と置いた場合の差額で、この記事の試算。

確認項目:盲腸が破裂して3日入院すると、クレカ付帯の上限を41万円超える。骨折で5日入院しても29万円超える。つまりクレカ付帯は「風邪をひいて病院に行く」までは足りて、「入院する」で足りなくなる。

提案:クレジットカードを使うなという話ではない。クレカ付帯と留学保険を併用すると、治療費用の上限は合算される(各社の約款で確認すること)。手を抜く場所は、期間と上限のどちらでもない。

渡航先によっては、現地の保険が義務になる

公式情報:オーストラリアの学生ビザで滞在するすべての留学生は、OSHC(Overseas Student Health Cover)への加入がオーストラリア政府により義務付けられている

期間 保険料(豪ドル)
1ヶ月 A$54
6ヶ月 A$334
12ヶ月 A$665
24ヶ月 A$1,350
出典:Allianz Care Australia の料金(2026年版)。iae留学ネットの掲載による、2026年9月2日確認。

確認項目:OSHCの対象外になるものが決まっている。

  • 歯科治療
  • メガネ・コンタクトレンズ
  • オーストラリア入国前からの既往症
  • オーストラリア国外での医療費(=旅行中に他国で受けた治療)
  • 美容手術、不妊治療
  • 妊娠(ビザの有効期限が3ヶ月未満の場合)

提案:オーストラリアに行く場合、日本の留学保険とOSHCで重なる部分と、どちらもカバーしない部分が同時に出る。重なるのは入院・通院・救急搬送で、どちらも埋めないのが歯科と入国前の既往症になる。歯科は日本で治してから出る、が現実的な打ち手になる。

手数料無料で浮く額と、並べてみる

項目 動く金額 誰が決めるか
エージェントの手数料無料 0〜30万円 学校側(提携があるかどうか)
保険会社の選び方(1年) 22万6,580円 自分
クレカ付帯だけで行った場合の不足 0〜1,978万円
試算:上2行は本記事内で挙げた実額の差、3行目は治療費の事例からクレカ上限200万円を引いた差額。

確認項目:手数料が無料になるかどうかは学校との提携で決まるので、自分では動かせない。保険料の22万円は自分で動かせる。動かせるほうを先に決めたほうが、確実に効く。

申し込む前に確認する5つ

  1. 滞在日数を数える。90日を超えるならクレカ付帯だけでは足りない
  2. 治療・救援費用の上限を「無制限」でそろえて、複数社に見積もりを取る。ここをそろえないと保険料の比較にならない
  3. 渡航先に加入義務がある保険がないか調べる。オーストラリア(OSHC)のほか、国や学校が指定するものがある
  4. 歯科が対象かを確認する。多くの保険で対象外。日本で治してから出る
  5. クレカ付帯を併用する場合、上限が合算されるかを約款で確認する

エージェントに聞くときのひとこと

提案:無料カウンセリングに行くなら、学校の話の前にこれを聞くと、話の順番が変わる。

「この学校で、保険は指定のものに入る必要がありますか。ある場合、日本の留学保険と重複しますか」

確認項目:エージェントの無料カウンセリングは、学校からの紹介料が原資になっている。だから提携外の学校は出てこない前提で聞いたほうがいい。保険の指定は学校側の条件なので、ここを先に聞くと、提携の範囲が見える。

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