Keep going.(続けて)と We keep a dog.(犬を飼っている)と Keep the change.(お釣りはとっておいて)。同じ keep なのに、続ける・飼う・とっておく と訳が全部ちがいます。とくに keep -ing は「〜し続ける」と丸暗記していて、go on -ing との違いを説明できませんでした。
keepの意味は1個です。「そのままの状態が崩れないように、留めておく」。訳が6つに見えるのは、留めておくものが違うだけでした。
6つの訳を1個に戻すとこうなる
留めておくものが「状態」なのか「物」なのか「動作」なのかで、日本語の訳が変わります。
| 訳 | 何を留めておくか | 例 |
|---|---|---|
| 保つ | 状態を、そのまま | Keep it warm. |
| とっておく・持ち続ける | 物を、手元に | Keep the change. |
| 飼う | 動物を、世話をして手元に | We keep a dog. |
| (約束を)守る | 約束を、破らないように | Keep your promise. |
| (記録を)つける | 記録を、途切れさせずに | Keep a diary. |
| 〜し続ける | 動作を、止めずに | Keep going. |
縦に読むと、全部「放っておくと崩れるものを、崩れないように留めた」話です。留めるものが違うだけで、動きは1個しかありません。
「持っている」と訳すと、半分ずれる
keepとhaveはどちらも「持っている」で訳せますが、keepには力がかかっています。放っておけば崩れるものを、崩れないように押さえている。ここがhaveとの決定的な違いです。
- I have a dog. 犬がいる(自分の範囲の中にいる、という状態)
- I keep a dog. 犬を飼っている(世話をして、その状態を維持している)
- Keep quiet. 静かにしていて(黙り続けるには力が要ります)
- Keep it secret. 秘密にしておいて(放っておけば漏れるものを押さえる)
haveは状態、keepは維持する努力です。haveの側から見た同じ話はhave|持っている・食べる・してもらうが同じ理由に書いています。
keep -ing と go on -ing と continue の違い
3つとも「〜し続ける」と訳されるので、丸暗記だと必ず混ざります。1個の動きで見ると、続け方が全部ちがいます。
| 形 | 1個の動き | どう続くか |
|---|---|---|
| keep -ing | 崩れないように留める | 止めない。何度も繰り返す形にもなる |
| go on -ing | その場から先へ離れていく | 先へ進む。同じ話の続きに入る |
| continue | (中立・かたい) | 途切れたあとの再開にも使える |
- He kept asking me. 何度も何度も聞いてきた(止まらない)
- He went on asking me. (前の話に続けて)さらに聞いてきた(先へ進んだ)
- The rain kept falling. 降り続けた
- The meeting continued after lunch. 昼をはさんで再開した(keepでは言いません)
keepには「途切れていない」が入っています。だから昼休みで一度止まった会議には使えません。goの「離れて進む」との対比はgo|行く・〜になる・鳴るが同じ理由で書いた go on と合わせて読むと、そのまま繋がります。
実際の文で見る
- Keep the change. お釣りはとっておいて(あなたの手元に留めて)
- Sorry to keep you waiting. お待たせしてすみません(待つ状態に留めてしまった)
- Keep me posted. 随時知らせて(知らされている状態を保って)
- Keep in touch. 連絡を取り合おう(触れている状態のままで)
- It keeps me going. それが支えになっている(自分が進み続ける状態を保ってくれる)
- Keep it up. その調子で(今の高さを落とさないで)
Sorry to keep you waiting. は、訳を覚えていないと出てきません。「あなたを待っている状態に留めてしまって」で読めば、そのまま通ります。
間違えやすいところ
Keep out の看板が「入るな」になる理由
Keep out / Keep off the grass。これは「入るな」ではなく「外にいる状態を保て」です。命令しているのは行動ではなく、いまの状態のほうです。
- Keep out. 外にいる状態のままで → 立入禁止
- Keep off the grass. 芝生に触れない状態のままで → 芝生に入らないで
- Keep away from the door. ドアから離れた状態のままで → ドアに近づかないで
Don’t enter が「行動を禁止する」のに対し、Keep out は「今の状態を続けろ」と言っています。看板に keep が多いのは、短く書けて、しかも状態そのものを指せるからです。
keep と save の違い
keepは手元に留める、saveは減らさずにとっておくです。Save your money.(お金を貯めて/使わないで)と Keep your money.(お金はしまっておいて=受け取らない)は意味が変わります。saveには「これから使うために確保する」が入っています。
keep の後ろは必ず -ing
keep to do とは言いません。to不定詞は「これからすること」を指すので、いま続いているものを留める keep とは向きが合いません。活用は keep – kept – kept です。
keep が入っている表現は、まとめて読める
1個の動きが入っていれば、あとは後ろの1語の分を足すだけです。
- keep on 接触したまま留める → 〜し続ける
- keep up 高さを落とさずに留める → 維持する・落ち込まない
- keep up with 同じ速さのまま並び続ける → ついていく
- keep away 離れた状態を留める → 近づかない
- keep off 触れない状態を留める → 立ち入らない・控える
- keep back 後ろに留める → 下がらせる・隠す
- keep to そこから外れないように留める → 守る・(道を)進む
- keep out of 外にいる状態を留める → 関わらない
keep up が「維持する」と「ついていく」の両方になるのも、落とさないのが自分の水準なのか、相手との距離なのか、の違いだけです。
keep の意味は、辞書を並べれば自分で1個に戻せます。戻せないのは音のほうです。
keepの母音は、日本語話者にはいちばん厄介な音の1つです。英語には「イ」が2つあります。keep の長くて口を横に強く引く音と、kid の短くてゆるい音。日本語には「イ」が1つしかないので、この2つが同じに聞こえます。だから seat と sit、feel と fill、leave と live が区別できません。聞き分けられない音は、話しても区別されません。ここは単語を増やしても解決しない場所で、口の形を作り直すしかありません。
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よくある質問
Keep in touch. は社交辞令ですか
場面によります。別れ際の Keep in touch. は「またね」に近い挨拶です。本気で連絡を取りたいときは Let me know how it goes. のように具体を足します。keep自体は「触れている状態を保つ」なので、本気度は入っていません。
keep -ing と be -ing はどう違いますか
be -ing は「今その最中」、keep -ing は「止まらずに続いている」です。He is asking.(今聞いている)と He keeps asking.(何度も聞いてくる)。keepのほうには、話し手の「またか」という気持ちが入ることがあります。
keep と maintain はどちらを使えばいいですか
会話は keep で足ります。maintain は機械や制度を保守する、かたい語です。maintain a car(整備する)と keep a car(車を持ち続ける)では意味が変わります。
訳が6つもあるのに、本当に1個で足りますか
読むときは足ります。ただし書くときは足りません。1個の動きは「意味を取る」ための道具で、keep と have と save のどれが自然かは、聞いて覚えるしかない部分が残ります。
同じやり方で見た他の単語
- have|持っている・食べる・してもらうが同じ理由
- give|あげる・渡す・放つが同じ理由
- hold|つかむ・開催する・待つが同じ理由
- set|置く・沈む・固まるが同じ理由
- take|取る・持っていく・時間がかかるが同じ理由
- get|手に入れる・着く・分かるが同じ理由
- make|作る・させる・成立させるが同じ理由
- put|置く・入れる・言い表すが同じ理由
- come|来る・行く・浮かぶが同じ理由
- go|行く・〜になる・鳴るが同じ理由
- turn|回す・曲がる・〜になるが同じ理由
- run|走る・経営する・流れる・立候補するが同じ理由
- spring|春・バネ・泉が同じ理由
- present|贈り物・現在・出席が同じ理由
- hot|熱い・辛い・人気が同じ理由
- put on|着る・太る・音楽をかけるが同じ理由
- take off|脱ぐ・離陸する・急に売れるが同じ理由
- get over|乗り越える・回復する・忘れるが同じ理由
まとめ
keepの意味は「そのままの状態が崩れないように、留めておく」の1個です。状態なら保つ、物ならとっておく、動物なら飼う、動作なら〜し続ける。haveとの違いは、力がかかっているかどうかです。
やり方の全体と、他にどの単語を調べる価値があるかは英単語のコアイメージとは|意味を4つ覚えるのをやめて、1個の動きに戻すにまとめています。基本動詞12個の早見表も置いてあります。


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