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TOEICで600点前後から動かなくなることがある。参考書を替えても、模試アプリに課金しても、通勤中に音声を流しても、数字が同じ帯をなぞる。やっていないわけではないのに結果につながらない、という状態だ。
この記事では、勉強法を変える前に確認する4つを順に書く。原因を1つに決めるのではなく、自分の場合はどれなのかを切り分けるための項目として読んでほしい。
この記事の書き方について:公式情報と書いた箇所は、出典と確認日を付けている。それ以外は確認項目(自分で確かめること)と提案(この記事の考え)で、断定ではない。効果や必要な時間を保証するものではない。
その前に、600点がどの位置にあるのかを確認する
勉強法を疑う前に、600点という数字が全体のどこにあるのかを見ておきたい。ここがずれていると、直す場所も選べない。
600点は、受験者の平均とほぼ同じ位置にある
公式情報:TOEIC Listening & Reading 公開テスト第318回の平均スコアは、トータル598.9点。内訳はリスニング328.0点、リーディング270.9点だった。受験者数は33,920人(IIBC公開データ・2026年9月1日時点)。
600点は、受験者の平均とほぼ重なる位置にある。同じ回の分布では、595点以下がおよそ半数を占める。
「600点が取れない」という状態は、言い換えると平均のところで止まっているということになる。ここを超えるのは、平均から上に抜けることを意味する。
平均的な量を足しても、平均のあたりに残る
参考書を1冊増やす、アプリを毎日開く、通勤中に音声を流す。どれも間違ってはいないが、多くの受験者が同じことをしている。同じ種類の量を足していくと、同じ帯に留まりやすい。
提案:600点前後で止まっているときに考えるのは「もっとやる」ではなく、「何が抜けているか」になる。以下の4つは、そのための切り分けとして読んでほしい。
確認1、内訳を分解する
スコアシートのリスニングとリーディングを3回分並べる
TOEIC Listening & Reading の結果は、リスニングとリーディングの内訳が返ってくる。合計だけを見ていると、中身が入れ替わっていても気づかない。
確認項目:手元の結果を3回分並べて、リスニングとリーディングを別々に折れ線にする。手書きでいい。
沈んでいる側と、時間を使ってきた側が一致しているか
「たぶんリーディングが弱い」と決めてそこに時間を投げる、という進み方はよくある。分解してみると読解のほうが上がっていて、リスニングが落ちている、という並びになることもある。
確認項目:沈んでいる側と、この1年で時間を使ってきた側を見比べる。ずれていたら、そこが最初に直す場所になる。
リーディングが低いのは、あなただけではない
公式の平均でも、リーディングは57点低い
公式情報:第318回の平均は、リスニング328.0点に対してリーディング270.9点。差は57.1点ある(IIBC公開データ・2026年9月1日時点)。
受験者全体でリーディングのほうが低く出ている。内訳を分解して読解側が沈んでいても、それが自分固有の弱点とは限らない。
「読めない」のか「終わらなかった」のかを分ける
公式情報:リーディングセクションは75分で100問。内訳はPart5が30問、Part6が16問、Part7が54問となっている(IIBC公式・2026年9月1日時点)。単純計算で1問あたり45秒になる。
リーディングが低い理由は、大きく2つに分かれる。読んでも意味が取れないのか、意味は取れるが最後まで到達していないのか。この2つは、次にやることが違う。
確認項目:直近の受験で、最後の設問まで解いたかどうかを思い出す。時間が足りずに残りを埋めた問題が何問あったかを数える。
提案:埋めただけの問題が10問以上あるなら、それは読解力ではなく時間配分の状態かもしれない。単語帳を1周増やしても、解いていない設問の点は入らない。先に、Part5とPart6に何分使っているかを測る段階になる。
逆に、最後まで解いたうえで点が伸びていないなら、速度ではなく処理の中身の話になる。この場合は確認2から先に進む。
確認2、聞き取れない箇所に共通点があるか
詰まる場所を書き出す
ディクテーション(聞いた英語を書き取る練習)をすると、詰まる箇所が記録に残る。単語と単語がくっついて発音される部分、語尾が飲み込まれる部分に集中していることがある。「did you」が「ディジュ」になり、「want to」が「ワナ」になる形だ。
確認項目:詰まった箇所を10個書き出して、共通点があるかを見る。バラバラなら語彙や速度の問題、繋がる部分に集中しているなら音の問題の可能性がある。
量を足しても同じ場所で止まるかどうか
書き取れる文は最初から書き取れて、書き取れない文は繰り返しても書き取れない、という状態がある。
確認項目:2週間続けて、詰まる箇所が入れ替わっているかを見る。同じ箇所のままなら、増やすべきは量ではないかもしれない。
確認3、自分の音を録って比べる
録音して、元の音声と交互に聞く
確認項目:同じ文を音読して録音し、元の音声と交互に聞く。子音が抜けている、母音が日本語の母音になっている、といった差が出ることがある。
ずれが分かっても、直し方は別の情報になる
提案:ずれが見えても、正しくはどう出すのかは別の話になる。舌をどこに置いて、息をどう抜くのか。ここは独学だと比べる相手がいないので、外から指摘が入る形を検討する段階かもしれない。発音を専門に扱うサービスは、そのための選択肢の1つになる。
公式情報:speekは、上智大学の北原真冬教授が監修する音声学ベースの発音矯正スクール。講師は言語系の学位保持者のみで、完全オンラインで対応している(speek公式サイト・2026年8月8日時点)。
この2つは扱う範囲が違う。speekは音の直し方、スパトレは覚えた語を使う場面を作る。
内訳を出したあとに、弱いパートだけを集中して回したい場合は、演習と解説がアプリの中で完結する形が速いです。問題集を開く前に「どこを開くか」で悩む時間が消えます。
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確認4、知っている語に、すぐ反応できるか
1秒の遅れが積み重なっていないか
単語帳のページをめくると9割は「知っている」。でも本番で同じ語に出会うと、意味を思い出すのに時間がかかることがある。その差が積もると、後半で時間が足りなくなる。
確認項目:単語帳から10語選んで、日本語を見ずに英語だけを見て、意味がすぐ浮かぶかを試す。詰まる語が多いなら、覚える量を増やしても本番の速度は変わらないかもしれない。
覚えた語を使う場面があるか
提案:知識を増やす練習と、それを使う練習は分けて考えたほうがいい。単語帳を1周増やすのと、覚えた語を使う場面を作るのとでは、やっていることが違う。使う場面を自分で作れないなら、その形が組まれているサービスを見るのも1つになる。
公式情報:スパトレは第二言語習得論に基づく学習方法で、自習とレッスンを組み合わせる形になっている。7日間の無料期間がある(スパトレ公式サイト・2026年8月8日時点)。レッスンの前に自習をする設計なので、その時間を置けない人には向かない。
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今週、3回分を折れ線にする
リスニング側だけが沈んでいるなら、TOEICリスニングが止まっているときの確認項目に切り分けの手順をまとめている。アプリだけで進めてきた人は無料・低価格の英語アプリで足りる人と足りない人の分かれ目も参考になる。
- 結果を3回分並べて、リスニングとリーディングを別々に折れ線にする
- 沈んでいる側と、時間を使ってきた側が一致しているかを見る
- 音読を1回録音して、元の音声と交互に聞く
- 単語帳から10語選んで、すぐ反応できるかを試す
この4つで、次に手を付ける場所の候補が絞れる。勉強法を選ぶのは、そのあとでいい。
この記事のテーマで、次に読むと決めやすいもの
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4つのうちどれで止まっているかは、実際に話す場面を作ると一番早く切り分けられます。
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