3ヶ月57万の英語コーチング、卒業後に何ヶ月残るか誰も教えてくれない

英語コーチング

3ヶ月で57万円という数字を、私は電卓に打ち込んでみたことがある。ボーナスが12月に出て、そのうちの大半を英語に投げる想像をした。57万円を90日で割ると1日あたり6300円くらい。カフェで無料カウンセリングの資料をめくりながら、この6300円が卒業した後にどれだけ手元に残るのか、その1行だけがどこにも書いていないことに気づいた。

料金の比較記事は何本も読んだ。イングリードが約51万円、ライザップが約58万円、プログリットが約58万円。総額の並びは覚えるくらい見た。でも、卒業して半年後の私がまだ英語を話せているかどうかは、どの表にも書かれていない。ここで書きたいのは、金額の高安ではなくて、その金額を払ったあとに残る時間の長さで自分に向くかどうかを見分ける話だ。


まず「向いていない人」から言う。コーチングで伸びない3つの顔

向いている人の条件を先に読むと、たいてい自分を当てはめたくなる。私も「毎日勉強できる人」と書いてあれば「できるかも」と思ってしまう。だから順番を逆にする。57万円を払っても伸びにくい人の顔を先に並べて、そこに自分がいないかを確認するほうが安全だ。

「教えてもらえば動ける」と思っている人

コーチングの中身は、9割が自分で手を動かす時間でできている。週に1回、25分から50分の面談があって、残りの6日と23時間半は1人で音読したり単語を回したりする。面談で先生が横についてくれる姿を想像して申し込むと、実態とのずれで最初の2週間で心が折れる。私が過去に通学型のスクールで折れたのも、まさにここだった。教室に座れば英語ができるようになる気がしていて、家で開くテキストを1度も開かなかった。

コーチングは、家で開かせるための仕組みを買うものだ。開かせられても開かないタイプは、面談のたびに「今週もできませんでした」を報告する57万円になる。これがいちばん高くつく。

今すぐ話せる自分を90日で手に入れたい人

3ヶ月で目に見える変化は出る。TOEICのスコアが上がる人も多い。ただ、話せるようになった感覚と、半年後も話せる状態は別物だ。90日間だけ毎朝2時間を英語に注いだ人が、卒業した翌週から0分に戻ると、貯めた勘は3週間くらいで抜ける。90日の点数を買いたいだけなら、コーチングの単価は高い。求めているのが「卒業したあとも自分で回る習慣」なら向いている。この見分けを先にしておかないと、90日の終わりに達成感と一緒に燃料切れが来る。

発音と基礎文法を「あとで」に回してきた人

これは私自身のことだ。5年間、英語を勉強しようと思うたびに、発音と中学文法を「基礎だから今さら」と飛ばして、いきなりビジネス英語の教材を買っていた。土台が抜けたまま応用に手を出すと、コーチングの面談時間の半分が土台の穴埋めに消える。57万円の面談で中学レベルのbe動詞を確認するのは、時間の単価がもったいない。

この穴だけは、コーチングを申し込む前に埋めておける。発音は独学だと自分の間違いに気づけないので、私はまず発音矯正に特化したサービスで自分の音を録って直すところから始めた。→ speek(英語発音矯正)の無料トライアルを見る


向いている人の条件は、たった1つに絞れる

3つの顔をひっくり返すと、向いている人の条件はきれいに1つへ集まる。「卒業した日を、学習の終わりではなくスタートに置ける人」だ。長く見えるけれど、要は90日の面談期間を、自走するための助走に使う気があるかどうか。

面談は「習慣を移植する期間」だと理解している

私が今の見方にたどり着いたのは、あるコーチング卒業生のブログを読んだからだ。その人は卒業後2年たっても毎朝25分の音読を続けていた。理由を書いていて、面談の90日で「音読しないと気持ち悪い体」になったからだと。57万円を、テクニックへの支払いではなく、体に習慣を移植する外科手術の費用だと考えていた。この視点を持っている人には、コーチングの単価は驚くほど安くなる。移植された習慣が卒業後3年回れば、57万円は月あたり1万5000円ちょっとまで下がる。

逆算できる目標と締め切りを持っている

私の場合、30歳までに英語で会議に出られる状態、という締め切りがある。27歳の今から逆算すると、残りは36ヶ月。この締め切りがあると、90日で何を仕込むかがはっきりする。目標が「なんとなく話せるように」だと、面談のたびに焦点がぼやけて、先生の質問に答えられない。逆算できる目標を持っている人は、面談の時間を1分も無駄にしない。

完璧より、毎日15分を選べる

向いている人ほど、勉強量が少ない日を許せる。私は昔、1日2時間できない日は0分にしていた。全か無かの発想で、結果として無の日が増えた。毎日15分でも触れ続けられる人は、卒業後の谷を越えられる。コーチングが仕込んでくれるのは、実はこの「量を下げてでも切らさない」感覚だ。57万円で買う価値がいちばん高いのは、テクニックよりもこの粘りだと思う。


卒業後に何ヶ月残るかを、申し込む前に見積もる方法

誰も教えてくれないなら、自分で見積もるしかない。私は3つの質問を紙に書いて、正直に答えることにした。この答えで、卒業後に残る月数がだいたい読める。

質問1|今、頼まれずに続けている習慣はいくつあるか

朝のストレッチでも、家計簿でも、なんでもいい。誰にも見られず、報酬もなく、3ヶ月以上続けている習慣を数える。私はこれをやったとき、続いていたのは夜の歯磨きくらいしか出てこなくて愕然とした。習慣を1つも維持できていない人が、コーチング卒業後にいきなり英語習慣を維持できる確率は低い。ここが2つ以上ある人は、卒業後も残りやすい体質を持っている。

質問2|過去の学習が「終わった瞬間」何日でやめたか

私は資格の勉強を、試験が終わった翌日から1ページも開かなかった経験が3回ある。合格しても不合格でも、終了ボタンを押した瞬間にやめる癖。この癖を持ったままコーチングを卒業すると、修了式の翌日から英語を0にする自分が予測できる。過去のパターンは未来を教えてくれる。ここで「終わっても細々続けた」経験がある人は、卒業後の残存期間が長い。

質問3|卒業後の「置き場所」を決めているか

これがいちばん抜けやすい。コーチング中は毎朝の時間割が決まっているけれど、卒業後にその時間をどこへ移すかを、申し込む前に決めている人はほとんどいない。私は通勤電車の8時15分から8時40分の25分を、卒業後の英語の置き場所に先に決めた。時間の空き地を確保してからでないと、卒業後の習慣は宙に浮いて落ちる。

この3つに答えると、57万円が卒業後に何ヶ月残るかがぼんやり見えてくる。3つとも弱い人は、いきなり57万円を投げる前に、月に数1000円のトレーニングで「終わっても続く自分」を作る実験をしたほうが安い。私はまず第二言語習得の理論に沿った低価格のトレーニングで、毎日ログインする体を作ってから高額を検討した。→ スパトレ(第二言語習得論ベースの英語トレーニング)の7日間無料体験を見る


単価で計算すると、料金表の順位がひっくり返る

ここで、私が電卓で遊んだ計算を出す。総額を「卒業後に残る月数」で割ると、料金表の高安が入れ替わる。

57万円が月1万5000円になる場合

3ヶ月57万円のコーチングを受けて、卒業後3年、つまり36ヶ月間、毎朝25分を続けられたとする。57万円を、受講中の3ヶ月と卒業後の36ヶ月、合わせて39ヶ月で割ると、月あたり約1万4600円。カフェで月に数回コーヒーを飲む額と変わらない。習慣が残る前提なら、57万円は驚くほど安い買い物になる。

30万円が月10万円になる場合

一方、3ヶ月30万円の安いプランを選んで、卒業後3ヶ月で英語をやめたとする。効果が残った期間を受講中の3ヶ月だけと数えると、30万円を3ヶ月で割って月10万円。57万円のほうより単価が7倍近く高い。安く払ったのに、残った時間が短ければ、1ヶ月あたりの値打ちは跳ね上がる。私が過去に安いサービスを次々買っては数週間でやめていたのは、この計算をしていなかったからだ。安さに飛びついて、単価では最悪の買い物を繰り返していた。

だから見るべきは、卒業後に回る仕組みがあるか

料金表を見比べる時間を、私は「このサービスは卒業後に自走させる仕組みを持っているか」を調べる時間に振り替えた。卒業生コミュニティがあるか、卒業後も使える教材が手元に残るか、習慣化のノウハウを言語化して渡してくれるか。この問いに答えられるサービスは、総額が高くても単価では安くなる。逆に、90日の点数を上げることしか語らないサービスは、総額が安くても卒業後に蒸発する。


57万円を払う前に、今日置ける最初の一手

いきなり無料カウンセリングを予約する前に、私が自分に課したのは、7日間だけ毎日英語に触れる実験だった。理由は単純で、7日続けられない人は90日も卒業後も続かないからだ。57万円を確かめる前に、7日を無料で確かめる。

まず7日、同じ時間に同じことをやる

私は通勤電車の8時15分と決めて、7日間、発音の練習だけをやった。内容を毎日変えると続かないので、あえて同じことに固定した。7日終わったとき、8日目に自然と手が動くかどうかを見る。ここで動く人は、コーチングの助走がもう始まっている。動かない人は、まだ高額を投げる時期ではない。

自分の音を録って、答え合わせをする

7日の実験で、私は自分の英語を録音して聞いた。thとsの区別がついていないことに、初めて自分で気づいた。発音は独学の最大の穴で、自分の耳では間違いを拾えない。だから最初の一手には、音を可視化して直せる仕組みを入れておくと、コーチング中の面談時間を土台の穴埋めに奪われずに済む。

卒業後の置き場所を、契約前に紙に書く

最後にもう1度、卒業後の25分をどこへ置くかを紙に書く。私は通勤電車と決めて、スマホのカレンダーに36ヶ月ぶんの繰り返し予定を入れた。まだ何も始めていないのに、卒業後3年ぶんの時間を先に予約した。この予約があると、57万円が卒業後に何ヶ月残るかの見積もりが、希望ではなく計画に変わる。

3ヶ月57万円が高いか安いかは、料金表を何時間見ても出てこない。答えは、私が卒業した翌日に電車で英語を開くかどうかにかかっている。開く自分を先に作ってから金額を決める。それが、5年後回しにしてきた私が30歳までに間に合わせるための、いちばん正直な順番だと思う。


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